いつも通りのストロングスタイルで西宮が先勝(B1残留プレーオフ1回戦:横浜ビー・コルセアーズvs西宮ストークス【第1戦】)

レギュラーシーズンが終わり、ここから先の戦いはこれまでの戦績はあまり意味を成さない。東高西低と言われるBリーグだが、昨シーズンB2へ降格したのはいずれも東地区のクラブだった事実もある。恐怖のB1残留プレーオフが始まった。

横浜ビー・コルセアーズvs西宮ストークスと富山グラウジーズvs島根スサノオマジックが残留を懸けて争う。3戦2先勝方式で行われ、この1回戦で敗れればB2へと自動降格が決まってしまう。横浜と富山は昨シーズンも残留プレーオフを経験しており、西宮と島根はB2の辛さを知っている。5月11日(金)に早くも横浜vs西宮の第1戦が行われた。レギュラーシーズンの結果は横浜が2連勝を挙げていたが、やはりこれまでの戦績は関係なかった。僅差ながらも序盤からリードを奪っていた西宮が86-83で逃げ切り、1勝目を挙げた。

対策して臨んだ横浜 vs 60試合変わらぬスタイルを貫いた西宮

元々、女子日本代表のテクニカルスタッフとして情報分析を専門にしていた横浜の尺野将太ヘッドコーチは、「西宮は(ドゥレイロン)バーンズ選手と岡田(優)選手のシューターに決められると得点が伸びることは前節を見ていて警戒していた。岡田選手は昨シーズン、富山(グラウジーズ)時代の残留プレーオフでも活躍し、ビッグゲームに強い」と対策策を練って臨む。しかしその2人を止められず、それぞれに21点を決められてしまった。

対照的に、西宮の髙橋哲也ヘッドコーチは「僕らはシーズンを通して、相手を対策したり、やり方を変えることなく60試合を戦ってきた」。突き詰めたことで、この試合ではシーズン中の課題点が改善されていた。

「課題だったドライブからそのままレイアップされることもすごく少なかった。加えてトランジションディフェンスも課題だったが、今日はファストブレイクポイントも11点に抑えることができた。悪い時は30点くらいやられていたので、ここはだいぶ改善された。ドライブを止め、簡単にスクリーンに引っかからないディフェンスができていたことで、相手はタフショットになることが多くなった」

オフェンスの起点となったバーンズ選手は、「リードしているときや追い上げられる展開はどんなゲームでも常に起き得ることです。しかしチーム一丸になって、自分たちがやるべきことさえ徹底できれば、今日のような結果が出ると思っています」といつも通りのプレーを心がけていた。その結果、「いつもに比べて良いプレーができました。明日は今日よりももっと良いプレーができるようにしたいです」とプラスアルファの力を感じてもいる。

221cmのハシーム・サビート・マンカ選手をはじめ、横浜は身長差で有利に立っている。しかし、「そこにこだわり過ぎてしまい、ターンオーバーやタフショットが多くなってしまいました。当然そこが強みであり、確率が高いわけだからインサイドを突かなければいけないが、今日は安易に攻めすぎました」と竹田謙選手は反省点を挙げる。普段の力が出せなければ、やっぱり勝つことは難しい。

勝つ、B1に残る、相手よりも上だというプライドを示す戦いへ

第2戦はすぐさま5月12日(土)15:05より横浜文化体育館で行われる。まずは追いつき、5分ハーフで行われる第3戦へもつれ込ませなければならないホームの横浜。竹田選手は、「ここまできたらしっかり自分たちの良いところを出し、一人ひとりがさらにエネルギーを持ってコートに立って2つ勝つしかない。それだけです」。がけっぷちに立たされた現状、昨シーズンの経験もあまり意味は成さない。

尺野ヘッドコーチは、「勝つ、B1に残る、西宮より上だというプライドを示し、気持ちの部分を大事にしたい。苦しい状況下でも応援してくれるブースターに応えるためには、良いプレーとかではなく勝つことだけである。勝つために必要なメンタルで西宮を上回る準備をしたい」と気持ちを切り替えていた。

1回戦突破に王手を懸けた西宮は、「相手のターンオーバーに助けられた」と髙橋ヘッドコーチは初戦での勝因を挙げている。自らを貫いて戦ったことで、相手のミスを誘っていった。第2戦も変わらず、「ストロングスタイルでやり通すだけ」と力を込め、ふたたび決戦の舞台に向かう。

文・写真 泉 誠一