入団の決め手は“ブースターの多さ”(秋田ノーザンハピネッツ#24保岡龍斗選手)

入団発表から36日が経った3月25日、アウェーでのアルバルク東京戦にて、秋田ノーザンハピネッツの特別指定選手である保岡 龍斗選手はようやくBリーグデビューを果たした。

入団が発表されたのは2月17日。だが、U-24男子日本代表としてスプリングキャンプに参加し、セルビアからやって来たルカ・パヴィチェヴィッチ テクニカルアドバイザーのもとで世界レベルの指導を受けていた。

トライアウトでもあったそのキャンプでは最終合宿まで残り、韓国遠征のメンバーの座を勝ち獲る。昨シーズン、保岡選手の所属する江戸川大学は関東大学リーグ2部だった。入れ替え戦を経て1部昇格をつかみ取ったのと同じように、強豪校のエースたちの中でも存在感を示し、日の丸を付ける権利を勝ち獲っている。今、もっとも勢いに乗っている大学生と言えよう。

U-24男子日本代表キャンプで培った体を張ったディフェンスを発揮

デビュー戦の出場時間は3分6秒だった。外れはしたが3Pシュートを1本打ち、1つのファウルをスタッツに刻む。試合後、「Bリーグの雰囲気がつかめたことは、一つの経験として良かったです。次はもっと自分の役割を出していきたいです」と率直な感想を述べた。長谷川誠ヘッドコーチは、「まだまだ遠慮している部分がある。新人らしく思い切ってやってほしい。オフェンスのシュートは良いものを持っている。明日の第2戦もまた使うと思う」と期待を寄せる。結果として第2戦では出番がなかったが、「キャプテンのシゲさん(田口成浩選手)からも『構わずに打て』と言ってくれているので、自分のタイミングであればどんどん打っていきたいです。もし、そこで外したら練習するだけです」と強気な姿勢を見せていた。

新人選手の特権として、思い切ったオフェンスに対するミスは寛容される。だが、ディフェンスはチームの決まり事を徹底するように、長谷川ヘッドコーチにも言われていた。韓国遠征でKBLのプロ選手たちと対戦してきたばかりであり、Bリーガーを相手にも「対戦してみた感じではそこまで強いとは思わなかったです」とフィジカル面での心配は見られない。

「ディフェンスでは相手を押し出すようにすごく言われており、そこは意識していました。あとはヘルプの部分で今日はファウルになってしまいましたが、習ったプレーは少しの時間の中でも出すことはできたのかなと思っています」と、この試合をエンドラインで見ていたパヴィチェヴィッチ テクニカルアドバイザーからの教えを守り、少なからず成長した姿を見せることができた。

ピンクに染まるホームゲームで記憶に残るプレーを見せられるか!?

東地区の首位を争う強豪A東京から学ぶことも多い。「一つひとつのプレーに無駄がなくて正確。こちらのディフェンスに対応してきた後のオプションもしっかりしているので、そこは見習うべきところです」と見て学ぶのも大きな経験となる。理想とする選手にはシーホース三河の比江島慎選手を挙げた。
「高校の時から比江島さんにすごく憧れています。この短期間ではまだまだ無理ですが、長いスパンでの目標として比江島さんのようなスコアラーになりたいと思っています」

まだ大学3年生の保岡選手にとって、特別指定選手としてピンクのユニフォームを着られる期間は残りわずか。次節、多くのブースターが待つコートに立てることを楽しみにしている。埼玉県出身であり、千葉県にある日本体育大学柏高校から江戸川大学でバスケットを励む保岡選手だが、ピンクのユニフォームに憧れを抱いていた。
「特別指定選手として入ることを決めたのもブースターが多いというのが一番の決め手でした。またオファーをいただければ、秋田でプレーしたいです」

少ないチャンスの中で、多くのブースターと長谷川ヘッドコーチの記憶に残るようなプレーが求められる。残留プレーオフから抜け出すためにも若い力が必要であり、秋田を勢いづける可能性だってあるはずだ。

秋田ノーザンハピネッツ

文・写真 泉 誠一