「明日は出られなくなってもいい」という気持ちで打った(青山学院大#24安藤周人)

青山学院大のエースとしてこの1年、チームを牽引してきた安藤周人。準々決勝の東海大戦は60-77の完敗に終わったが、第1ピリオドに見せた圧巻の3連続3ポイントシュートを含めゲームハイの24得点をマークした。「安藤のエースとしてのすさまじい意地を感じた」と、東海大の選手たち。敗れた瞬間、その目には涙があったが、「あとの2試合は絶対勝つ」と力強く宣言し、その言葉どおり順位決定戦を2試合制して5位の成績で終了した。大学を代表するシューターから日本を代表するシューターへと安藤が目指すこれからの道にも注目したい。(※インタビューは11月25日の東海大学戦のあと)

――残念ながら敗れた東海大戦について聞かせてください。

完敗でしたが、正直、これが今の力の差かなあと感じています。自分は(関東)トーナメントもリーグ戦も4年間で1度も東海大に勝っていないんですよ。自分がベンチの外にいて先輩たちが勝ってくれたというのはありましたが、自分が絡んだ試合で勝ったことは1度もありません。それだけに最後となる今日の試合にも勝てなかったことは悔しいです。3日連続の試合で疲れていたこともありますが、それは言い訳になりません。大事な場面でしっかり決めてくるのが東海らしいというか、うちは下級生が多いチームなので経験の差も出た試合だったと思います。

――そんな中、安藤選手の連続3ポイントシュートには4年生エースとしての意地を感じました。

試合の前から「明日は出られなくなってもいい」という気持ちで、自分が点を取りに行くんだと決めていました。自分が点を取らないとついて行けない状況もありましたが、今振り返ると、もっともっとわがままにボールを要求してもよかったかなと思います。

――東海大のディフェンスもかなりタイトでした。

そうですね。リーグ戦で対戦したときよりディフェンスの質そのものが違っているように感じました。ほんとに隙を見つけて打つという感じで、その中で悔いだけは残したくない思いで打ちました。それがたまたま入ってくれたというか。でも、それも最初の方だけだったのでまだまだ自分の力は足りてないと実感しています。

――今年はシューターとしてだけではなく、精神面も含めチームを牽引するという意味で多くのことを求められるシーズンだったと思います。その中で下級生たちの成長も感じましたか?

不甲斐ない4年生でしたが、下級生たちはほんとによくついて来てくれたと思います。自分がどんなにわがままに攻めても何も言わずついてきてくれたことに感謝しています。もちろんそれぞれの成長は感じました。中でも弾(#1ナナーダニエル弾・1年)が1番成長してくれたかなと思います。知ってる人も多いと思いますが、弾はバスケットの経験値が低い選手ですが、努力して春から大きく伸びました。今ではインサイドにシールしてくれたり、リバウンドを取ってくれたり、自分ができることを本当に頑張ってくれています。弾だけじゃないですが、下級生が成長してくれるのは心強いし、すごく嬉しいです。

――自分自身はこの4年間でどのように成長できたと思いますか?

1年のころと比べたらプレーの質だったり、バスケットに対する考え方だったりは本当に大きく変わったと思います。1年から使ってくれた廣瀬(昌也コーチ)さんにはすごく感謝しているし、1年から経験を積めたおかげで今の自分があると思っています。学生の代表に選ばれて国際試合を経験できたことも大きかったです。日本で通用しても海外では通用しないところもわかったし、そこから自分の新たな課題を見つけることもできました。卒業後はプロとしてプレーするつもりですが、見つけた自分の課題を克服する選手になれるよう頑張っていきたいと思っています。まだまだ先は長いので。

――あと2つ順位決定戦が残っています。

去年の4位は越えられませんでしたが、あとの2つは絶対勝って5位で終わりたいです。試合に勝つというのはもちろんですが、このチームは1年間自分が引っ張ってきたという思いもあるので、もっと点を取る姿だったり、ディフェンスで声を出してチームをまとめる姿だったりを後輩たちに見せられたらと思います。一緒にチームを牽引してきた4年生たちと悔いのないよう戦うつもりです。

第68回全日本大学バスケットボール選手権大会

文・松原 貴実 写真・泉 誠一