我々は強くない(アイシンシーホース三河/鈴木貴美一HC、金丸晃輔選手)

オールジャパン準決勝で敗れ、肩を落とすアイシンシーホース三河

オールジャパン準決勝で敗れ、肩を落とすアイシンシーホース三河

1995年からNBLの前身であるJBL日本リーグ1部昇格を果たし、その後の18シーズンでリーグ制覇7回(※東日本大震災に見舞われリーグ戦が途中中止となった2010-2011シーズン1位の結果を含む)、オールジャパンでは8度の日本一に輝く。NBL前半戦を24勝2敗で折り返し、ウェスタンカンファレンス首位に立つアイシンシーホース三河。これまで残してきた数字こそ、強豪チームの証だ。
オールジャパン初戦、3回戦で同じNBLの熊本ヴォルターズを相手に139-63、76点差をつける圧巻の勝利。NBL1位、優勝候補筆頭のアイシン三河であったが、トヨタ自動車アルバルク東京に敗れ、準決勝で姿を消した。その試合、前半で最大28点リードしていたのはアイシン三河。しかし、後半に一変したトヨタ東京の勢いを抑えきれず、後手に回ったアイシン三河は逆転負けを喫した。

新加入選手とともに常勝軍団再建中

「悪い内容の試合を凌げたことが1位になってるだけであり、我々が強いからその地位にいるわけではない」
常勝軍団アイシン三河を指揮し続けて来た鈴木 貴美一ヘッドコーチから出たこの言葉。謙虚とも、リップサービスとも取れるが、まだまだ強さの確信を得られていない。
その理由として、日本代表活動があったためにチームを留守にしていた期間も長く、加えて新加入選手も多いことが挙げられる。新たなるNBLで再び優勝を刻むためにも、これまでの伝統をベースにしながら、一からチーム作りをしている最中だ。
即戦力であるパナソニックから移籍して来た金丸 晃輔、期待の高いルーキー比江島 慎、日本代表で育ててきた市岡 ショーンら、新加入選手たちの状況を鈴木HCに伺った。
「シーズン当初は戸惑いもあったけど、ゲームを重ねる毎にチームにフィットして来ている。交流戦を機会に東地区の強豪チームとゲームをしていきながら、もっと精度を高めて行きたい。ショーンも練習中から動きはだいぶ良くなってきた。ディフェンスやリバウンドはしっかりがんばってくれているし、日本のためにも今後は無理をしてでも使っていかないといけない」

自己管理+選手同士の競争環境

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アイシンシーホース三河#14金丸晃輔選手

NBL開幕直前にケガをした尾骨をかばいながらプレイを続けて来た前半戦の金丸だったが、それでもチームハイとなる平均16.5点。昨シーズンの平均15.63点を上回っている。金丸自身も、アイシン三河に来て「やりやすい」と話す。
「どこからでも攻められるので、相手からしてみたらどこを絞ればよいか難しいはず。オフェンスの的が絞れない分、マークが分散するので僕のところが空き、確率の良いシュートが打てていることで昨シーズンよりも楽に点数を獲れています」
移籍して来た金丸に、パナソニックとの違いを探ってもらった。
「パナソニックの練習はコーチ管理の下で行われ、トレーニングもコンディショニングも全てコーチがプログラムを組んで準備していましたが、アイシン三河の場合は完全に個人任せ。この日はトレーニング、この日は走り込みなど、自分でルーティーンを組み立てられるのでそこはすごく良いところです。逆に言えば、自分で意識してやらなければチームメイトに置いて行かれてしまいますし、それが選手同士の競争になっています」
前半戦を終え、「最初の頃は遠慮もありましたが、今はもう無いです。ボールを持ったらまずは点を獲りに行けと言われていますし、それをしなかったら僕がいる意味も無い。点を獲ることを常に考えています」と話す金丸に、もう迷いはない。

混戦必至か?容赦ない強さを見せつけるか?NBL後半戦開幕!

前半戦ラストウィーク、調子を上げて来ているレバンガ北海道に71-79で敗れ、2つ目の黒星が付いた。
「長いシーズン中、チームは悪い時もあれば、ピークを迎える時もある。勝ち星だけ見れば、いっぱい勝っているように見えるかもしれないが、NBL上位チームのレベルは遜色ない。東芝神奈川、トヨタ東京はもちろんだが、ケガ人が出る前までのリンク栃木も好調だし、客観的に見ていてもいろんなコーチが様々なバスケットをしており、けっして弱いチームは無い。ただ現状は、つくばなど新たに上がって来たチームはまだ経験が足りない分、結果的に負けてしまっているだけ。バスケットの内容としては非常に良いバスケットをしている。どの相手に対しても、しっかり自分たちのバスケットをやらなければ、強い相手と戦った時に勝てない。いくらレギュラーシーズン1位になったとしても、それは同じこと」
鈴木HCに話を伺ったのは、12月14日(土)のトヨタ東京戦の後。その後、NBL1位として出場したオールジャパンでは、準決勝で敗れている。

後半戦が始まるNBLにおいて、優勝へ向かう道のりはまだまだ長い。負けることを知らなかった11月までの2ヶ月間。しかし12月に入ってから東西両カンファレンスの相手に2敗を喫し、オールジャパンではあと一歩のところで頂点に登る階段を踏み外した。新加入メンバーとともにようやく苦しい試合を経験でき、本当の意味で苦楽を共にできた。
再開早々、ケガ人も戻って来たリンク栃木戦とアウェイで対戦。この結果が、後半戦を占う一つのバロメーターになりそうだ。

鈴木貴美一ヘッドコーチ

鈴木貴美一ヘッドコーチ

  • 1月25日(土)15:00 リンク栃木 vs アイシン三河@フォレストアリーナ
  • 1月26日(日)15:00 リンク栃木 vs アイシン三河@フォレストアリーナ
  • 2月1日(土)15:00 アイシン三河 vs 千葉ジェッツ@ウィングアリーナ刈谷
  • 2月2日(日)15:00 アイシン三河 vs 日立サンロッカーズ@ウィングアリーナ刈谷

アイシンシーホース三河
NBL

泉 誠一