故郷”日野”での凱旋ゲーム! ー佐々木クリス選手(東京サンレーヴス)ー

今シーズン新たにbjリーグへ参戦した東京サンレーヴス。開幕1ヶ月を経て2勝4敗。同じく新規参入した群馬クレインサンダーズが未だ未勝利であることに比べれば、すでに2勝している分、幸先は良いとも言える。
しかし、10月26日(金)の東京ホーム開幕戦で、チームの中心選手である青木康平、そして211cmのイリヤ・ミルティノビッチがケガをし、試合中にコートを退いた。その後、ミルティノビッチはカットされ、代わってデニス・カー(201cm/F/31歳/アメリカ)と契約。現在メディカルチェック中であり、今週末(11月10日/11日)のホームゲーム出場を目指す。また、心配された青木のケガも大事には至らず、早ければ今週末にも復帰できるようだ。
2人が揃えば、東京サンレーヴスは仕切り直しのホームゲームとなる。

11月10日(土)18:00、11日(日)14:00、仙台89ERSを迎え、日野市 市民の森ふれあいホールで行われる今シーズン2度目の東京ホームゲームウィーク。仙台89ERSも現在2勝(4敗)と停滞しており、新規参入チームにしっかりと連勝して、翌11月17日(土)18日(日)に甚大な津波被害に見舞われた気仙沼市総合体育館で開催される横浜ビー・コルセアーズ戦へ弾みをつけたいところだ。

佐々木クリス、日野市に凱旋

121105_01.jpg今シーズンはキャパシティの大小問わず、都内を転々としながら知名度を高めていく東京サンレーヴス。開幕戦は、屋形船が流れゆく隅田川の横に立つ中央区立総合スポーツセンターで東京ブースターへの初のお披露目試合となった。勝利には結びつかなかったが、20点あったビハインドをはねのけて一時逆転に成功し、973人満員御礼の小さな会場は盛り上がっていた。
そして今週末に迎える会場は、日野市市民の森ふれあいホール。今年3月11日にオープンしたばかり、まだまだ新しい多目的ホールで開催される。
東京サンレーヴス#15佐々木クリスはニューヨーク生まれであり、そして、ここ日野市で育った。プロバスケットボール選手として、地元凱旋試合を迎える。

「バスケットを始めたのも日野ですので、多くの方に観に来てもらいたいです。バスケットを始めた時の仲間たちも応援に来てくれると連絡をもらっており、そういう人たちにずっとバスケットを続けて来た自分の姿をまた見せられるのは本当にありがたいです。もちろん生まれ育った東京のチームでプレイできることにも感謝しており、それをプレイで表現できれば良いですね」と、敗戦後のミックスゾーンでようやく笑顔を見せてくれた。
佐々木……伝わりづらいかもしれないので、あえてクリスと書こう。
「野球少年だった中学生の頃、初めて観たNBAの試合でペニー・ハーダウェーに魅せられ、高校に入ったらバスケ部に行く事を決意」(クリス公式サイトより抜粋し、桜美林高校でバスケに魅せられる。そして、卒業後には名門・青山学院大学の門を叩く。もちろん、周りは全国大会出場経験ある有望な選手たちばかりの中、身長が高いわけでもなく、実績も無かった。そんな大学時代を振り返り、恩師・長谷川健志ヘッドコーチ(青山学院大学)は、「クリスは努力の人」と賛辞を送っていた。

ボーラー、アーティスト、MCなどなど…多才なるマルチプレイヤー

121105_02.jpg大学バスケ引退後から、ストリートボールクルー「FAR EAST BALLERS」をAJ、DJ MIKO、そして東京サンレーヴスのチームメイトでもある青木康平らと立ち上げ、バスケットボールの魅力を違うアプローチで世間に広めて行った。「FAR EAST BALLERS」ができてから今年でちょうど10年の月日が流れる。SOMECITYやHOOPERSがあるのも、彼らの功績によるところが大きい。
クリスはHIP HOPアーティストとしての顔も持ち合わせている。バスケマンガとして今なお連載が続いている「DEAR BOYS」(月刊マガジン)がテレビアニメとして放送されていた時、エンディングテーマにクリスの楽曲が使われていた。クリス自身もこのエンディングに登場し、ドリブルを披露していた。

さらに、テレビやラジオのMCとしても活躍の場を拡大中。WOWOWのNBA中継でも現地コメンテーターの翻訳や昨シーズンのNBAファイナルには現地レポーターとしてアメリカへ飛んだ。千葉テレビ「ハピモ」では「クリスのコレミテ」のコーナーを担当し、毎週金曜日午前10時からむさしのFM「NEW STYLE」がレギュラーでON AIR中。ラジオを通してバスケのことや東京サンレーヴスの告知など、クリスらしいスタイルでバスケを広めている。このむさしのFMはプライマル放送によりネットを通じて、全国や世界中で聞くことができる。

見ての通りイケメンでもあるクリス君。女性たちにとっては、このルックスもクリスの魅力のひとつだろう。
同時に、僕も含めてそのカッコ良さをねたむ男性ブースターもいるはずだ(笑)。”チャラチャラしくさって、ろくに練習もできてへんのやないか?”、そんな思いを抱く敵対するブースターもいるのではないかい?
「FAR EAST BALLERS」時代からの親友である青木康平に、その辺りの実情を話してもらおう。
「今のクリスは本当に謙虚!昔はそんなことなく、オラオラって部分も確かにあった(笑)。でも今は、バスケができることを本当に感謝しながら、自分の仕事もやりくりしてちゃんと時間を作って練習に取り組んでいるし、あいつのバスケに対する姿勢は本当に見習うべきところがある」と、褒め殺している。

30歳オールドルーキーは感謝とともに着実に成長中

121105_03.jpg2年前、プロバスケットボール選手になることを目指して東京アパッチの練習生としてスタートした時、すでに30歳と明らかに遅すぎる決断であった。
しかし、”努力の人”は31歳を迎えた昨シーズン、千葉ジェッツに入団し、プロバスケットボール選手の夢を勝ち取った。千葉ジェッツではなかなかプレイタイムに恵まれなかったが、今シーズン、新天地で迎えた2年目は着実にコートでの実績を伸ばして始めている。
「選手としては試合に出てナンボなので、プレイタイムがある今は率直にうれしく思っています。その信頼にいかに応えていくかが大事になります。自分の役割があるので、それをいかに研ぎ澄ましていくか、明確にしていけるかが、これからの課題です」

実際に開幕戦を観て、青木、高田 紘久、そしてクリスと3ガードになる場面があった。クリスの言う”自分の役割”とは何なのだろうか?
「チームメイトに気持ち良くプレイさせることと、一刻も早くフロントコートにボールをプッシュさせること。東京がゾーンディフェンスをした時に、何度かうまくボールがひっかかってくれたり、ルーズボールに絡んでいくことができたので、リズムを変えることができたと思っています。課題点としては、JJ(ジョナサン・ジョーンズ)のハイポストからの展開がチームとしてキーとなっていたのですが、もっと康平をコーナーからシュートを打たせる機会も作れたら良かったです。でも、結構フリーランスのオフェンスがうまくできていたので、課題点とは言え、そこまで気にしていないです」とは、ホーム開幕戦を終えた後のコメントだ。

新規チームとして現在進行形でチームを作っている現状をクリスはどう見ているのだろうか?
「チームもすごく良い雰囲気になって来ており、試合を重ねるごとにチーム力も増してきていると感じてます。シーズンインまでにできていなかった部分が多かっただけに、まだまだ伸びる可能性があるチームです。これからが楽しみです」と、前向きなコメントを残した。
クールな見た目とは裏腹に、バスケに対する情熱は人一倍熱く、そして仲間たちへの情も厚い。11月になって一気に寒さが増す中、暑苦しいほどの情熱という鎧をまとったクリスがいよいよ日野に凱旋する。

「ホームのブースターさんが会場に来てくれているわけですから、みんなが気持ち良い試合を見せるのがプロフェッショナルだと思っています。今日(10月26日)負けてしまった以上、何十倍も気持ちを入れて日野でのホームゲームに臨みたいです」と意気込むクリス。
故郷・日野で、東京サンレーヴスを盛り上げ、勝利のハイタッチをしよう!

  • 11月10日(土) 18:00 東京vs仙台@日野市市民の森ふれあいホール
  • 11月11日(日) 14:00 東京vs仙台@日野市市民の森ふれあいホール