マネージャー諸君!沈着冷静、マネージャーの祈り

「マネージャー」ってどんな人? 目配り、気配りを忘れず、無理難題もさらりとこなす、そんな“デキる人”。チームの要として走り回り、目立つことなく黙々と仕事に取り組んでいる(ハズ!?)。

オールジャパン男子決勝のあと、ミックスゾーン(ロッカールームへ引き上げる選手、コーチがメディアの前を通る場所)で東芝神奈川の選手がインタビューを受けていた。その後ろに立ち、メディアの要望を段取りよくさばいていたのが吉田マネ(直樹/拓殖大卒、2008年入社)。あまり長引くと選手に負担がかかってしまい、かといって早く切り上げてしまうと不十分なコメントしか伝わらない。その見極めが難しく、マネージャーの采配が重要になる。

(左)吉田直樹マネージャー

(左)吉田直樹マネージャー

選手にコメントを聞こうと思っていたが、ふと吉田マネに話をふってみた。

──優勝おめでとうございます!
吉田マネージャー:ありがとうございます。いや~良かったです。僕も『日本一』は初めて。学生時代もなかったですからね。
決勝戦は東芝の強みであるチームディフェンスを最後の最後まで粘り強く徹底出来た事ももちろんですが、3,000名近い東芝関係者の大声援を後押しに、応援席・チームが一丸となって掴んだ優勝だと思います。

初めての日本一は嬉しいに違いない。学生時代からマネージャーを務め、東芝神奈川で6シーズン目を迎えている。試合中はスコアを付けたり、ファウルの数を指揮官(北 卓也HC)に伝えたりと、「沈着冷静な」印象が強い。

──マネージャーさんはクールなイメージがあるのですが!?
吉田マネージャー:いやぁ~そうでもないです、つい熱くなり過ぎて声を荒げてしまい、注意されたことも何度かあり……よくないですよね(苦笑)最近は冷静に座っていると自分では思っていますが(笑)

──(げん)(かつ)ぎはしますか? 勝っている間はパンツを替えないとか(笑)?
吉田マネージャー:このネクタイは昨シーズン(JBLラストシーズン)のファイナルと同じです。(優勝は逃したが)決勝戦当日の朝にこのネクタイで行ってみようかなと。あとは御守り……。

ACCREDITATION PASSに入れたお守り

ACCREDITATION PASSに入れたお守り

そう言いながら、首からぶら下げている『ACCREDITATION PASS』をひっくり返して見せてくれた。“これは昨シーズンのファイナル前に手に入れたもの。これは母が用意してくれたもので。あとの2つは今回のオールジャパンのために用意したもの”と、3つも御守りが入っていた。

そう、マネージャーだって、いつも冷静ではいられない。苦しい時(!?)は神頼みだ!

マネージャーの仕事は「コート外」のことも忙しい。日々の練習の段取りを整え、遠征となれば宿や切符の手配から、遠征先での練習場の確認、タイムスケジュールの管理など多岐にわたる。選手・チームにとって何が最善かを見極め、コンディショニングスタッフ(トレーナー、栄養士、ストレングス、寮母さん)ともコミュニケーションを図りながら体調管理のサポートもすれば、取材の日程調整も……。

(業務は昨年日本代表でマネージャーを務めた山科朋史マネ/東海大卒と分担している)

※山科マネは毎試合前“東芝の応援よろしくお願いします!”と大きな声で挨拶しながらスタンドを一回りしています、試合中はスタンド席にてスタッツ入力。

そんなマネージャーさんたちの頑張りがあってこそ、チームは安心して活動でき、選手たちは自分のパフォーマンスに専念できる。マネージャーさんはパスをもらってシュートをするチャンスはない。“ナイスディフェンス!”と声をかけられることもない。黒子に徹し、チームの勝利に貢献する──どうか、祈りが通じますように。

みなさん、時にはマネージャーさんに注目してみてください。とても個性豊かで面白いですよ。

コートへ選手を送り出す吉田直樹マネージャー

コートへ選手を送り出す吉田直樹マネージャー

東芝ブレイブサンダース神奈川
NBL

東芝ブレイブサンダース神奈川の北卓也ヘッドコーチや選手たちのコメントは、絶賛発売中のバスケットボールスピリッツvol.2にも多数掲載中!
「バスケでシビれた瞬間」辻 直人選手、「あきらめない気持ちが生んだ熱戦」北 卓也HC、篠山竜青選手、辻 直人選手、「もう一人のオールジャパンチャンピオン」ファイ・サンバ選手、「コートサイドのHappy Birthday」篠山竜青選手、北 卓也HC、篠山幸子さん

文・羽上田 昌彦(ハジョウダ マサヒコ)
スポーツ好きの編集屋。バスケ専門誌、JOC機関紙などの編 集に携 わった他、さまざまなジャンルの書籍・雑誌の編集を担当。この頃は「バスケを一歩前へ……」と、うわ言のようにつぶやきながら現場で取材を重ねている。 “みんなでバスケを応援しよう!”を合言葉に、バスケの楽しさ、面白さを伝えようと奮闘中。