日本代表候補に選出された2人の大学生「ここでの経験を必ず自分の‟次„に生かしたい」(東海大学2年/平岩玄・1年/西田優大)

10月16日〜18日に男子日本代表チーム第8次強化合宿が行われた。今回の候補選手として招集された24名中、大学生は東海大2年の平岩玄と同じく1年の西田優大の2人のみ。平岩は今夏U-24日本代表メンバーとしてウイリアム・ジョーンズカップ、ユニバーシアード大会など世界の舞台を経験し、西田もまた7月に開催されたFIBA U-19ワールドカップの主力メンバーとして世界の強豪と接戦を演じた。これからの日本代表を担う存在として期待される19歳と18歳に合宿に参加した感想、今後に向けての抱負を聞いた。

――今回の日本代表候補選手の中で大学生は2人だけです。それぞれ合宿に参加しての感想を聞かせてください。

平岩 今回は3日間の合宿でしたが、初日はめっちゃ緊張しました。というのも自分が前に(日本代表に)選んでもらったときのヘッドコーチはルカ(パヴィチェヴィッチ)さんで、ルカさんはスプリングキャンプで3週間指導を受けていたし、その前の合宿でも指導してもらっていて、間隔は空くけど定期的に教わっていた感じだったんです。だからある程度システム的にもわかっていたというか。それが今回から(フリオ)ラマスさんになって、自分は初めての合宿ということもあり、どんなふうに変わるのかな?とか、とにかくまったくわからないので、その分緊張感がありました。

西田 僕は(平岩)玄さんと違って、これが初めてのA代表候補だったので、最初は日本を代表するプロ選手が集まった高いレベルの中でやれることがうれしくて、どんな練習なのかということにもすごく興味がありました。でも、いざ初日を迎えたら、この雰囲気になじめるのかなぁという不安を感じて、わくわくした気持ちより緊張の方が大きくなりました。ただ玄さんがいてくれるので、そこはすごく心強かったです。

――実際に練習してみての感想は?

西田 このチームで自分が1番下だということはわかっています。でも、最初に思っていたよりは(対応)できているなぁと感じました。もちろんまだ3日練習しただけでチームに求められていることを完全に把握できていないので、そこを早く明確にしないと。明確にして伸ばしていきたいと思っています。自分はマイペースな性格なので、あれこれ考え過ぎることはあまりないんですよ。今は自分がやるべきことを1つひとつやっていくだけで…。

平岩 あっ違いますよ。こいつは今いい子ぶって淡々と答えてますけど、胸には結構野望を持ってるやつです(笑)

西田 ハハハハハ(笑)

――そうなんですか?

西田 まあ、そうですね。野望というか、胸には熱いものを秘めています(笑)

――平岩選手は求められていることを理解する能力に長けた‟頭がいい„選手という印象がありますが、後輩から見てどうですか?

平岩 何でもいいぞ。何でも思ったことを言ってくれ(笑)

西田 頭がいいのは間違いないです。プレーを理解するのも早いなといつも思ってます。ただ、試合中に結構あわてちゃうみたいなところがありますね。

平岩 それ、おまえが言う?

――さっき、思っていることを何でも言ってくれって言ったじゃないですか。

西田 言ってましたよね(笑)。けど、まぁ、玄さんが言うとおりそこはお互いさまです。

――先輩から見た西田選手の印象は?

平岩 シュートはうまいし、ピック&ロールも使える選手です。ただ、自分が言うのもアレなんですけど(笑)、レベルが高いシューターと言われる人にはやっぱりそれだけの動きがありますよね。たとえば僕の高校(土浦日大高校)の先輩にあたる岡田優介さんはすごいシューターですけど、岡田さんの動きを見ていると自分がいいシュートを打つための運動量がハンパなくて、自分で(シュートを打つ)場面をクリエイトしてるのがわかります。一流のシューターはみんなそうだと思いますが。西田にはまだそれが足りない。自分でクリエイトする力がまだまだだなぁと感じます。

西田 玄さんが言うとおりです。自分が動いて、動いて、クリエイトする力というか、まず体力が自分に足りていません。それは自分でもわかっているので、今後の大きな課題でもあります。今シーズンは(東海大の)夏合宿初日にウォームアップが終わってすぐ肉離れをしてしまって、ハードなトレーニングもできなかったし…。これからは体力アップを意識してやっていきたいです。

――平岩選手はこれまでも代表合宿に呼ばれていますが、そこで経験したことが身になっているなと思うところは?

平岩 ここにいる人は自分より全員格上じゃないですか。その中で仮に自分が100%の力を出しても勝てないんです。ちょっとでも勝ちたいと思ったら120%の力を発揮しなきゃならない。だから、ここで練習していると、周りが自然と自分の力を引き上げてくれる気がします。それを繰り返すことは必ず自分の成長につながるはずです。ただ120%の力を常に目指すのは、簡単なことではありません。ここ(代表合宿)の環境だからこそできるというか、どうしても大学に戻ると80%ぐらいでも通用してしまうところがあるので、そこはもっと意識して、どこにいってもここで引き出してもらった力を出し切れるようにしなくてはいけないと感じています。

――11月にはワールドカップ予選も始まります。最終メンバーに残りたい気持ちは当然ありますよね。

西田 それは当然あります。インカレの期間は練習に参加できないし、難しいところもあると思いますが、これから(代表)メンバーも変わっていくと思うので、最後の最後に選ばれるよう頑張ります。

平岩 まずは自分のベースアップをしっかりやって、日本のビッグマンはベテランの方が多いので、若い僕たちが下から突き上げていかなければと思っています。自分の主な戦いの場は大学ですが、そこでも高い意識を持ってアピールしていきたいです。

――それぞれアピールしたいところは?

西田 うーん、アピール…。やっぱり自分の持ち味であるシュートセンスを生かして得点に絡むというところは見せたいです。そのためにはさっき玄さんがいったように得点場面をクリエイトできるようにならなければと思っています。

平岩 自分は多分、技術があるから代表に呼ばれているんじゃないと思うんですよね。僕が呼ばれているのは地味に身体を張って、スクリーンをかけてリバウンドを取るとか、そういうところを評価してもらっているからじゃないかと思っています。だから、そこは絶対ぶらさずアピールしたいし、同時にそこをベースにスキルアップすることが必要です。

――関東大学リーグの方は残念ながらなかなか結果が出ません(10月22日現在6勝10敗で9位)が、先発メンバーを見てもそうですし、新人戦で優勝したあなたたち下級生が中心になる場面が多いですね。

西田 僕はケガで出遅れましたが、春のトーナメントでもスタメンで使ってもらってますから、今はとにかく自分の仕事である『点を取る』ことに集中しています。

平岩 今年は(東海大が1部に上がってから)最弱と言われてますが、まだインカレもあるし、その汚名を返上できるよう頑張ります。そのためにもここで得たものをしっかり持ち帰りたいですね。

西田 僕も同じです。最年少で選んでもらってすごくいい経験をさせてもらってるので、それをこれからのプレーに絶対生かしたいと思います。

FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区 1次予選

文・松原貴実 写真・安井麻実