新天地でタフなシーズンの開幕を迎えるフレッシュマンたち(筑波大学 半澤凌太選手/二上耀選手)

新緑がまぶしい季節がやってきた。グングン伸びる新芽のようなルーキーに焦点をあてた今号の弊誌フリーペーパーのテーマは「若者のすべて」。新年度を迎え、大学バスケは新たなシーズンをスタートさせた。『第67回関東大学バスケットボール選手権大会』は4月21日(土)から1回戦がはじまる。この原稿の主役となる筑波大学は、日本体育大学との定期戦、通称『ニッツク』が4月22日(日)に日本体育大学世田谷校舎で行われる。バスケだって球春到来である。

Bリーグへと巣立って行ったアルバルク東京の馬場雄大選手やサンロッカーズ渋谷の杉浦佑成選手、キャプテンだった川崎ブレイブサンダースの青木保憲選手たちと入れ替わり、筑波大学に期待のフレッシュマンがやってきた。本誌でも紹介している半澤凌太選手と二上耀選手は、揃って190cm。4年前の馬場選手と杉浦選手をオーバーラップしてしまう。

半澤選手の武器は豪快なダンクであり、これまでの馬場選手に代わって会場を沸かしてくれるはずだ。福島ファイヤーボンズの特別指定選手として、すでにプロの舞台を経験しており、即戦力としても期待は高い。
「(福島南)高校と筑波大のバスケはどっちもディフェンスから速攻を出す同じスタイルなので自分には合っていると思います。先輩たちはどんどんやれと声をかけてくれるので、ガンガンやっていきたいです」

二上選手はシュートがうまく器用であり、将来的にはポイントガードへとポジションアップを目指す。
「牧(隼利)さん(3年)をずっと憧れています。牧さんも大学からポイントガードを目指してきたわけですし、僕も追いつけるようにしっかりがんばっていきたいです」

お互いに「スピード」は大学でも通用すると手応えを感じている。一方、「フィジカル」は課題点として挙げた。それを克服するための近道はなく、すぐにトレーニングの成果が現れるわけでもない。4年間をかけて地道に取り組んでいこう。


もう一人の同期である井上宗一郎選手は、U16日本代表から数々の国際大会を経験してきた。3月には飛び級でU22日本代表にも選出され、この取材時は韓国遠征に行っていた。対して、半澤選手こそ昨年に茨城で行われた「第25回日・韓・中ジュニア交流競技会」に出場したが、二上選手は候補止まり。成長期は個人差もあるが、自分のプレーを把握し、課題が少しずつ明確になった高校3年になる頃から、才能を開花しはじめている。

「高2のときはスタメンで出させてもらっていましたが、全部先輩たちに任せてしまっていました。高3になって先生から言われることを自分の中で考えてプレーするようになったことでよくなっていったと思います。これまでの経歴は関係ないので、今まで代表に選ばれていた選手も落ちるかもしれないし、選ばれていなかった選手が入るかもしれないので、そこは全然関係ないです。甘んじることなく、自分に厳しく練習していきます」(半澤選手)

「高2の終わりぐらいからハンドリングが足りないと思ったので、それからずっと練習をしています。そのおかげで高3のときにドリブルがつけるようになったことで成長できたと思います。大学ではもっとハンドリングを良くして活躍していきたいです」(二上選手)

ポジションもまだ確立されていなかったのでこれからが楽しみだ。

二上選手は北陸高校、半澤選手は福島南高校とそれぞれ強豪校出身である。筑波大学の練習に参加し、高校バスケとの違いについて聞いてみた。

「高校のときはメチャクチャ怒られてました(笑)。でも、吉田(健司)先生は全然怒らないです。高校の時にも指摘されたことを言われてしまっているので、怒られなくても自分で考えて克服していかなければダメだと思っています」(半澤選手)

「北陸高校は結構フリーランスで、自分たちが決めてプレーすることが多かったです。吉田先生は細かいところまでしっかり教えてくれます。ディフェンスやオフェンスの細かい部分をしっかり教えてくれるので、ここを選んで良かったなと思います」(二上選手)

元日本代表の指揮官でもある吉田ヘッドコーチは、井上選手を含めた「3人とも今後の日本代表に行くプレーヤーだと私は思っている」とその素材に太鼓判を押す。バスケ選手としてはもちろん、人としても大きく成長できる4年間。新天地でのタフなシーズンが開幕だ。

筑波大学バスケットボール部
関東大学バスケットボール連盟

文・写真 泉 誠一