【ウインターカップ2017】ウインターカップ史上に残る激戦を制し、大阪桐蔭が初優勝に輝く

決勝のコートには『二強』と目された桜花学園と岐阜女子の姿はなかった。頂上決戦の舞台に立ったのは、大会2連覇を狙う岐阜女子を準々決勝で下した安城学園、優勝候補の筆頭に挙げられた桜花学園を準決勝で撃破した大阪桐蔭。どちらが勝っても初優勝となる『フレッシュな顔合わせ』となったが、ここまでの戦いぶりを振り返れば、両チームともに勝つべくして勝ち、上がるべくして上がった決勝の舞台と言える。#7相澤ひかり(172cm)、#13野口さくら(182cm)という大型オールダウンダーを中心にチェンジングディフェンスからの速攻を武器とする安城学園に対し、#15竹原レイラ(185cm)のインサイドを軸とした大阪桐蔭は、外からも#4永田舞、#6鈴木妃乃が確率の良いシュートで揺さぶりをかける。力的にはまさに互角、それだけにレベルが高い白熱戦が期待された。

徹底マークにあう大阪桐蔭#15竹原
スタートから激しいディフェンスで主導権を握ったのは大阪桐蔭。16-12のリードで迎えた2Qには開始早々#7小田垣李奈が鋭いドライブでチームを活気づけ、8分20秒で22-12と二桁リードを奪った。しかし、安城学園は#8千葉暁絵の3ポイントシュートをきっかけに反撃に出る。奮起した相澤、野口の連続得点で一気に流れを呼び込むと残り2分45秒で逆転に成功。その後もリードを広げ30-38で前半を終了した。後半に入っても安城学園の快進撃は続く。大阪桐蔭の大黒柱・竹原をダブルチームで徹底して守り、攻めては#8千葉暁絵の3ポイント、見事な合わせのプレーで7分半には30-44とこの試合最大となる14点差をつけた。しかし、大阪桐蔭はあきらめない。45-55の10点ビハインドを背負ってスタートした4Qは小田垣のバスケットカウント、鈴木の連続3ポイントで安城学園の背中を捕えると、残り1分22秒、鈴木の3ポイントシュートで66-66とついにゲームを白紙に戻した。

大阪桐蔭#8永井はゴール下で強さを発揮
延長戦に入っても両者は互いに一歩も退かない攻防を見せる。残り25秒、安城学園が1点リードの場面で#8永井唯菜が身を挺してもぎ取ったリバウンドが永田の逆転3ポイントシュートにつながり76-74と大阪樟蔭が前に出た。残り時間は15秒、勝負あったかと思われた終了間際、安城学園は#10深津彩生がゴール下で値千金の同点シュートを沈め76-76。歓声と悲鳴が交錯する中で試合は最延長に突入した。

おそらく選手の誰もが疲労の極限に達していたのではないだろうか。が、勝利を目指す両チームの選手たちに気力の衰えは見えなかった。一進一退の白熱戦に終止符が打たれたのは残り6.7秒。柱となる竹原がファウルアウトとなった後も強気のシュートでチームを牽引した鈴木がドライブすると見せかけてゴール下の#18小林明生にパス。コンビプレーが生んだ86点目がこの試合の決勝点となった。

86-84。再延長の激闘を制した大阪桐蔭の戦いぶりは見事だったが、最後までゴールを目指した安城学園の気迫もまた見事だった。感動の涙を流す観客も見受けられた場内からは大きな拍手が湧き起こる。勝者の上にも敗者の上にも惜しみなく鳴り響いたそれは50分間全力を尽くした全ての選手たちを称え、しばらくの間止むことはなかった。

多彩なオフェンスで大阪桐蔭を牽引した#6鈴木

厳しいゲームの最中でも、仲間の好プレーには笑顔

2年生エースを労うキャプテン

「最後まで諦めなかった(森田HC)」大阪桐蔭、チーム一丸でつかみ取った初優勝!
文・松原貴実 写真/キャプション・吉田宗彦