吉田亜沙美(JX-ENEOSサンフラワーズ) × 田中利佳

今は先輩、後輩を超えた最高の友だちです

※本記事はバスケットボールスピリッツのWEB化に伴う、2016年12月末発行vol.4からの転載

今年(2016年当時)のリオデジャネイロ・オリンピックで日本チームを牽引し、現在はWJBLのトップを走るJX-ENEOSサンフラワーズ(以下JX)のキャプテンとして存在感を発揮する吉田亜沙美選手。その吉田選手が尊敬してやまないのがかつて日本代表、JXでともにプレーした先輩、田中利佳さんだ。久々に顔を合わせた2人からは懐かしい話も飛び出して笑顔が絶えない対談となった。

「JXに入ったのはレンさんがいたから」(吉田)

 

──2人は5歳違いですが、最初の出会いはいつだったんですか?

田中 リュウ(吉田)がJXにはいる前、まだ高校生のときですね。高校生で(日本)代表に選ばれていてそのとき一緒にプレーしたのが最初です。リュウがガード、私がフォワードで試合に出たんですが、速攻で走っててもパッと見るとそこにパスが来るというか、タイミングがドンピシャで、この子とはプレーがすごく合うなあと思いました。

吉田 私もそれは同じです。代々木第二体育館で親善試合があって、そのとき私は初めて代表として試合に出してもらったんですが、一発目に出したのがレンさん(田中)へのパスだったんです。

田中 あっそれ、さっき私が言った「パッと見たらそこにボールがきてた」っていうパスだわ

吉田 あれは今でも忘れられません。私のワンパスでレンさんがきっちりシュートを決めてくれたときワ~ッと鳥肌が立ったんですよ。あのパスが通った瞬間、この人とプレーしてみたい! と思ったんです。それでJXに行くことを決めました。もしレンさんがいなかったら私はJXに行ってなかったかもしれません。

田中 そうなの? それは、もう光栄だわあ(笑)

 

──普段の吉田選手はどんな子だったんですか?

田中 とにかく口数が少なくて、ほとんど喋らない子でしたね。それがおもしろくてちょっかい出してるうちに仲良くなっていったみたいな。

吉田 すごく人見知りなので、初めての人とは全然喋れなくて、特に代表チームでは自分だけが高校生だったのでほんとに喋れなくて。でも、レンさんが何かにつけ声をかけてくれたのでだんだん居心地が良くなっていきました。面倒見がいいお姉さんって感じで安心できたんだと思います。

 

──それはJXに入ってからも同じですか?

吉田 同じです。だからレンさんがケガしたときはショックでした。その後、レンさんに替わってスタートで出してもらったんですが「レンさんの分まで自分が頑張らなきゃいけない」って勝手に思って、8番(田中さんの背番号)のリストバンドを付けてプレーしてたんですよ。それくらい自分にとって大きな存在の人でした。

「今年のJXはいい変わり方ができている」(吉田)

 

──田中さんは引退して5年経ちましたが、今のJXにどんな感想を持っていますか?

田中 強いですよね。自分がいたころよりはるかに強いです。ぶっちぎりで強いのに1人ひとりが妥協していないなと今日の練習を見て思いました。ダメなことはダメとしっかり注意しているし、先輩であっても自分のミスは「ごめん」とちゃんと謝っているし、お互いに甘えていないというか、そういうところは徹底していてすごいなと思いました。

吉田 今年はヘッドコーチがトム(ホーバス)に変わってアウトサイドの選手たちが3ポイントシュートを打てるようになったと思います。打たなきゃ試合に出さないと言われているので、大沼(美琴)にしろ宮澤(夕貴)にしろ積極的に打つようになって、3ポイントシューターが増えたことが強みになっています。去年より走れるチームになっているとも思いますが、1番大きいのはこれまで以上に試合の内容を意識して戦えるようになったことですね。去年までは勝ってもすっきりしない試合もあったんですが、今年はそれも減ってきて、いい変わり方ができてるなと感じています。

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